オフコンCOBOL資産の再構築を「NetCOBOL for Windows」で実現
小売アパレル業 A 株式会社様
COBOL資産を活用した販売管理システム開発事例
[2004年7月21日 掲載]
導入システムの概要
小売アパレル業A株式会社様では、オフコンのCOBOL資産およびデータベースを活かして、基幹システムである販売管理システムの構築を行われました。
端末は、専用端末(K1500)からパソコンを利用
クライアントを専用端末からパソコンに移行することで、ハンディターミナルから集められたデータをもとに、パソコン上でデータ参照・加工ができるようになり、有効な情報活用ができるようになりました。また、画面や帳票については、大きさの制限が緩和され、レイアウトの自由度が増しました。
ハードは、高性能で安価なPRIMERGY TX150を採用
PRIMERGY TX150の採用によるハードウェアの性能アップで、月次繰越処理の処理時間は10分の1に、取引情報データ(約10万件)などの検索処理も6分の1になりました。これにより、経営分析などに必要となる情報の収集力がアップできました。
販売システム業務
システム全体構成
導入の背景
段階移行を選択
小売アパレル業A株式会社様では、リース切れを契機に、以前から認識されていた専用端末の性能限界という課題を解決するために、導入システムの検討を行われました。当初、インターネットVPNなどを採用し、各店舗にパソコンを導入して、パソコン直結のバーコードリーダ使用による売上処理入力などを行うことも検討されました。しかし、リース切れも近く、店舗の統合を行うため、早期かつ確実にシステム再構築を行うことが不可欠でした。
そのなかで、今回は第一段階として、オフコンより販売管理処理を切り出すことを決定され、第二段階として、今後、各店舗へのパソコン導入を希望されました。
システムのねらい
近年のインターネットの急速な広がりと、分散システムの課題である、帳票を取り出す時間や用紙の費用の負担を軽減するために、分散システムからWebシステムを決定されました。
早期かつ確実なシステム開発が急務
小売アパレル業A株式会社様にとって、衣料品業界を取り巻く環境を考えると、消費が低迷する中でも、消費者嗜好の多様化、急速に様変わりするトレンドへの追求など、売れ筋商品を効果的に供給することが不可欠です。その実現のためには、短期かつ確実にシステムを開発することが必要でした。
COBOL資産の活用によるメリット
早期かつ確実にシステム開発するためには、利用実績のあるCOBOLユーザアプリケーション資産を活用することが重要でした。導入システムでは、オフコンからオープン化を行いながらCOBOL資産を利用することで、既存のノウハウ・スキルが活用でき、システム開発期間の短期化と高信頼のシステムの構築を低コスト・低リスクで実現できました。
低リスクと低コストの実現
- 業務システムロジックの観点から
画面/帳票定義体やファイル定義体などを変更しても、業務システムロジックの変更がないことは、システムに対する影響度の範囲が明確になるため、リスク低減につながりました。また、データベース種別や業務システムロジック変更がないことで、変更に伴うプログラム変更や確認テストが不要なため、開発スケジュールの短期化やテスト作業の負荷軽減を行え、コスト低減の実現ができました。 - データ移行の観点から
オフコンのデータベースを活用することで、データ移行に伴うマスタ再登録の必要がなく、手作業による入力ミスなどのリスクを回避できました。ファイル定義体の変更は、若干、発生しましたが、作業量が少ないため、移行コストの削減を実現できました。 - 操作教育の観点から
画面定義体の活用により、PFキー操作を含めて画面の操作性をほぼ継承でき、導入システムの教育コストの低減を実現できました。
システムの高信性を維持
COBOL言語の特性として、COBOLユーザアプリケーション(プログラム)では、実行する処理が時系列に記述されています。そのため処理の流れが明確であり、不具合が発生した場合でも対処を効率よく行え、信頼性の高さを維持できました。加えて、手続き名や項目名などに日本語を使用できるため、再利用する場合も効果的でした。
COBOL資産の活用
COBOL資産の活用で「NetCOBOL for Windows」を採用
「NetCOBOL for Windows」の採用により、従来のオフコンで使用されていた画面・帳票定義体や業務アプリケーションは、Windows上で活用しました。
- 画面/帳票定義体は再作成
画面定義体や帳票定義体は、クライアントにパソコンを利用したことで、画面の大きさの制限の緩和と帳票の文字数が増え、レイアウトの自由度が高くなるため、オフコン資産を活用しながら再作成を行いました。
- COBOL GからNetCOBOL for Windowsの相違点を修正
- ACCEPT文に指定したデータ項目を日本語項目で再定義しました。
- ASSIN句で印刷ファイルの定義方法を変更しました。
- 多重索引順編成ファイルはWindowsにないため、SELECT文で共用モード指定(LOCK MODE IS AUTOMATIC)を行う方法で対応しました。
データベースは「PowerRW+」を採用
導入前システムにおいて、タグを利用した在庫マスタ管理で完全単品管理を実現されており、店舗間の在庫/原価管理や万引き対策がなされていたため、今回は、データベースの再構築を行いませんでした。
したがって、オフコンのデータベースを活用するために、PCサーバでは「PowerRW+」を利用しました。ファイル定義体をパソコン側へ転送し、「PowerRW+」のファイル設計ツール「FILE」を利用することで、簡単にデータファイルの定義、操作が行えました。作成されたファイル定義体は、COBOLのCOPY登録集としてそのまま使用もできました。
また、業務アプリケーションのデータベースアクセスは、そのままREAD/WRITE文が使用できるため、プログラム再作成やテスト実施にかかる莫大な工数が不要でした。
アプリケーション制御は「COBOLプログラム作成」で対応
COBOL技術者のスキル・ノウハウの有効活用として、アプリケーション制御のために新たなツールは適用せず、COBOLプログラムからCOBOLの呼び出しを行うプログラム間連携やCOBOLソート機能を利用しました。COBOL言語を選択したことで、処理の流れを明確にでき、メンテナンス作業の軽減も図れました。これにより、システム導入コストだけでなく、運用コストの削減が実現できました。
導入の効果
小売アパレル業A株式会社様は、導入前に比べて業務効率の改善を図れました。
スピーディーな情報の収集、分析を実現
| 項目 | 導入前 | 導入後 | |
|---|---|---|---|
| 月次繰越処理 | 10分 | 1分(10分の1に短縮) | |
| データ検索 | 2分 約10万件 |
20秒(6分の1に短縮) |
【導入事例(PDF版)】
- PDF 小売アパレル A 株式会社様(167KB)



